明日への糧。
2008 / 09 / 09 ( Tue )
「結局、何が一番教えたかったのですか?」

授業後の話し合いで、アドバイザーさんはおっしゃった。
年間100近くの授業を見ている方。質問はシンプルで手厳しい。


月曜日、「わり算」の授業をお見せした。
結果は上手くいかなかった。指導案の半分を消化できなかった授業は久しぶり。

わり算のはじめの授業。
わり算とは「同じ数ずつ分ける行為」だということを具体的な場面を想定することで考えてもらいたかったし、
「算数と国語は同じ」と指導しているので、式と言葉を対応させて表現できるようにもしたかった。



じっと授業を分析し直す。
どこが原因で授業の流れがストップしてしまったのか。


はじめに4人の子どもたちに12個のあめを渡す。
渡し方をこのように行った。
A ○     ○         2個
B  ○   ○ ○   ○   4個
C   ○ ○   ○ ○    4個
D    ○      ○     2個

これも1つの分け方。子どもは、この分け方に「不平」を感じると思っていた。
「なかよく分けるのは、どうしたらいいか」と学習課題にもっていきたかった。

でも、子どもたちは違う反応をした。

ひとつは、B君とCさんが、1個ずつAさんやD君にあめを渡せばいいという考え。
確かに、これが一番子どもらしい。
これこそ、「仲良く分ける」という行為だ。
ワタシとしたら、改めて12個のあめを4人に「分ける」活動をしたかったのだが、
このようにとらえてしまった子は、そんなことをしなくてもいいと思ってしまった。

また、「不平」と感じることができなかった子もいる。
そうだ。分け方って、いろいろある。
例えば、4人が友達とか「対等」な立場ではないと思っていたら。
父親だから、たくさんもらえるという「分け方」もある。
あとから気付かされたことだが、「÷」という分け方は、たくさんの分け方の中で、
特別に「同じ数・同じ分だけ分ける」という行為。
子どもの認識が甘かった。

「不平」を感じやすいように、あめ玉の絵を黒板に貼って視覚的に分かりやすいようにした。
でも、かえってそれが、前者の子の思考を制限した結果にもなった。
「教えるべき内容が決まっている」ことの多い算数。
指導案は作りやすいというが、ワタシとしては敢えて、その「恐ろしさ」を痛感した。


また、ワタシの性格が災いしたかもしれない。
手だてをあれこれ設けたのだが、それがちっとも機能しなかった。
例えば、ワークシート。4人の子に分けることを意識しやすいように紙に顔を印刷したものや、
「1人分」を意識してもらうようにそれぞれの顔の近くに「袋」を書いた紙を用意した。

結果としては、これは用意しなくてもよかった。
自分の考えを書く場所や、あめの分け方を書く方法を統一することができず、
かえって混乱してしまった。



「流れが悪い方向に向かった時のための『サブ発問』をもっと用意しておくとよかった」


その通り。ワタシは、いかに流れを修正しようか、ずっと考えていた。
ただ、子どもたちの流れを食い止められなかった。あぁ、授業とは恐ろしい。


すでに暗くなった職員室で、教頭さんと「総括」をした。
結論は、もっと子どもの話を聞いても良かったことと、指導案にとらわれすぎていたこと。
いつもと同じリラックスした雰囲気で、子どもの素朴な疑問を取り上げた方が、
きっと子どもたちは活発に学ぼうとするだろうというのが結論。
今日の授業は固すぎた・・・というありがたい指摘を受けた。


そうだろう。

「4÷3?」

とつぶやいた子がいた。
ワタシとしては、わり算の意味を教えたい場面だったので、その子の発言をスルーしてしまった。

教頭としては、この子の発言こそ、「学び」ができる瞬間だったと言う。
わり算の意味を子どもたちがつかむ絶好の機会だったと。



あぁ、この仕事は「先生になるための仕事」。
今日の失敗は、明日の糧にしていくしかないのだ。


ま、がんばるべさ。

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コメント
--ちょっと感動!--

記事を拝見して、なんだかちょっと感動してしまいました。
ベテラン先生も、こんなに一生懸命に試行錯誤しながら授業を作っていかれるんだなぁ…と。
(ごくごくたまにだけ書き込ませていただいていますが、記事はいつも読ませていただいています。)
by: K&R * 2008/09/09 19:05 * URL [ 編集] | page top↑
--こんばんは--

初めまして、一美です。『いちみの教室』というブログ立ち上げたばかりです。これからよろしく。
私も研究授業ではかなり苦戦しました。
子供の発想にはいつも感心してました。教えてるつもりが教えられてばかりでした。結局は子供に教える必要ないのかもしれない。自分で学んいける力があるんだと思っています。
by: いちみ * 2008/09/09 20:22 * URL [ 編集] | page top↑
----

コメントありがとうございます。

先ほど書いた記事をワタシからの
「お返事」として受け取ってください。

子どもたちから学ばされることが
なんて多いこと!

その目で見ると、毎日がなんて
新鮮なんでしょうね。この仕事は。


by: うるとらまる * 2008/09/10 05:03 * URL [ 編集] | page top↑
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