手を動かすことは大事だ。
2007 / 10 / 22 ( Mon )
かけ算の指導をしていて、感じたことを書きます。

それは、子どもとってプリミティブなこと、原始的なことは大切なんだということです。


今日はこんな学習をしました。
「24このレモンを同じ数ずつ袋にいれました。どんな入れ方があるでしょうか。」
この問題をブロックを使って考えさせました。

07102201


ワタシは、子どもたちにいきなり考えさせません。まず、やり方を示すようにしています。
それは考えることを苦手とする子への配慮です。
学ぶ方法を教えていないのに、自由に考えさせるのは恐ろしいことです。
バットの振り方を知らない子に、いきなりバッターボックスに立たせると同じことですので。

ですから、3個ずつ集まりが8列できることをまず示しました。
3個ずつが8列で24個だから、「3×8=24」です。

それから、「4個ずつだったら、どう?」とアドバイスをしながら、子どもたちに確認させていきました。

気になるのは、九九を覚えるのに必死だった子たちの表れです。

「分かるよ。四六、24だから。4こずつが6れつ!」とノートに書く子。
その子たちは、らくらくと「6×4=24」「8×3=24」と作っていました。

でも、学びはそこでストップしていました。「できた。もう、ない!」と言うのです。



九九をおぼえていない子には、ゆっくりでもいいから、
「4個ずつの次は、5個ずつで試してごらん」と声をかけました。
子どもたちは、5個ずつ並べようとしても、最後に4個だけになってしまうので、
「同じ数ずつ」にならなくなり、かけ算ができないということを学ぶのです。

そんなわけで、子どもたちの様子を見守っていると、逆転現象が起きていました。

6個ずつ、7個ずつ、8個ずつ・・・と試していた子たちが、
「先生、12個ずつでもできるよ。2列ちょうどになる」「12×2=24だ」と発見したんです。

まるで「ウサギとカメ」のウサギのように、九九で満足していた子どもたちの顔が変わりました。
「12個ずつでもできるんだ…」

これはいい瞬間だと思いました。
九九を急いで暗記して安心しきっていた子たちが、遅い子たちに負けたのです。


この前の授業参観でも算数を行いました。そして、お母さんたちに話しました。
「九九はクリスマスまでに短期集中で暗記しましょう。
 今は、かけ算の意味を自分でつかむことができるように指導していきます。」
ワタシもトウヘンボク君という同じ小2の子を持つ親です。
九九を暗記させなくちゃというプレッシャーを日に日に感じる親のキモチはよく分かります。

でも、九九を暗記したといっても、実際に使えなければ意味がありません。
「同じ数ずつ」を何回も足して行くことが「かけ算」であることを知り、
どんな場面でもかけ算の式を作ることができなければ、算数の力になったとはいえないと思います。

先週から、ブロックを「○個ずつ集める」という動作をさせています。
最近は、この経験をしたことがない子が増えている気がします。
これは「わり算」の指導でも同じことを感じました。

小さい頃、積み木やブロックなどで、同じ数ずつ並べたり集めたりした経験がない子が多くなっています。
子どものおもちゃがだんだん電子的な仕掛けを多用したものが多くなっているからではないでしょうか。
ボタンを押せば何かが起こるようなおもちゃが多いですよね。
否定はしませんが、手をいろんな動きで使わせることができるものがあるといいと思います。
「手は脳の出先機関」とおっしゃる方もいらっしゃいますし。
なんとなくワタシは、今の「便利な時代」に育った子たちが、
プリミティブな経験をしてないことにちょっと不安を感じています。

いかがなものでしょうか。

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コメント
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おっしゃるとおり、プリミティブな経験を意図的に仕組むことが、今の先生には必要だと思う今日この頃です。
by: ふくだ * 2007/10/23 21:27 * URL [ 編集] | page top↑
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はじめて、コメントさせて頂きます!
小学2年生の息子がいる母です。
宿題やテストの事を中心にブログを書いているのですが、
先生側は、どんな感じなのかと思って、
お邪魔させて頂きました!
とっても、勉強になります。
またお邪魔させて頂きます!
by: エイト * 2007/10/24 12:11 * URL [ 編集] | page top↑
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コメントありがとうございました。

なんとなく、子どもたちが普段からゲーム感覚というか、リアリティのない行動をするのです。

ですから、学校ではできるだけ、時代遅れなこともしたいと思っています。

by: うるとらまる * 2007/10/27 23:58 * URL [ 編集] | page top↑
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