授業を潰された金曜日。
2006 / 06 / 16 ( Fri )
今日の理科の時間は、古い歯ブラシと授業で使ったモーターを用いて、動くおもちゃを作りました。歯ブラシの上にモーターをボンドで貼り、回転軸に消しゴムをわざとバランスが悪くなるように挿すと、振動が生まれます。その動きを利用して、子どもたちはアイデアいっぱいのおもちゃを作りました。

まずは、私が作った見本を子どもたちに見せ、デモンストレーションを行いました。子どもたちは大喜び。自分でも作ってみたいと意欲を見せてくれました。
motaemarutti


図工室からホットボンドを拝借し、子どもたちは思い思いの作品作りを楽しみました。
自分で電池ボックスやモーターをどのあたりにつければいいか考えたり、デザインを工夫したり、自分のイメージになるべく近づくことができるようにがんばっていました。

作品が完成すると真っ先に遊びだす男の子。昆虫型にデザインされた作品を机の上で動かし、気がついたら友だちと対戦をはじめる。まさに立体ムシキング。不規則に動く虫たちは絡み合いながら、相手のおもちゃを机から下に落とそうとします。

女の子たちは、不規則に動くことを先に考え、クラゲやラッコなどフラフラと動く動物を作る子が多かったです。女の子といえど、作っている時の表情は真剣。電池の学習の最後だったので、「先生、動かない」という子からの訴えも、「自分で考えてごらん」と突っぱねていたのですが、原因は接触が悪いことに気づき、作品を完成させることができ、喜んでいました。

ふと、今の子どもたちは、モーターだけでおもちゃを作った経験があるのだろうかと考えました。今の学校の教材は、教材屋さんが進める「車」「ロボット」など、はじめから作るものが決まったものが多いのです。しかし、今年は先生方と相談して、電池ボックスと豆電球、ソケット、そしてモーターだけのごくシンプルな道具しか買いませんでした。予算の都合もありますが、必要最低限のものだけを揃えればいいと考えたからです。

学習のはじめの時、「えー先生、3年生のときのロボライトのようにカッコいい物が作りたいよぉ。」と正直に訴えた男の子がいました。今日、彼は板目表紙を普通の子の倍使い、思いっきりツノが前に出た「超攻撃的なクワガタ」を作りました。その子の熱中ぶりを見るや、シンプルなものでよかったと実感します。

うちのトウヘンボク息子は、男なのにあまりヒーローものに興味がないので、男の子系のおもちゃをあまり買ったことがありません。遊ぶのは、レゴやクーゲルバーンの木製のおもちゃ(ピタゴラスイが多かったのです。当然、ガンダムにも興味がないので、小さい頃にウルトラマンと仮面ライダーを留守番の友とし、小遣いのほとんどをガンプラで消費して育った私は、親としては息子に買い与えるおもちゃについて、ちょっと要求不満なのでした。

しかし、昨年度のおわりに、他の学年が捨てようとした電磁石を利用して動くおもちゃを貰い、息子に見せたところ喜ぶのです。もちろん、そのパーツをレゴにくっつけてやったら、動くレゴができたと大喜びをしました。本当はマインドストームを買ってあげたいのですが、なんせ高いのです。うちの給料ではきつい。

でも、安価でできる、動くおもちゃをもっと子どもたちに作らせてあげたいと思いました。私の子どもの頃、おもちゃ屋さんにはガンプラとともに、マブチモーターが確実にありました。小さな豆電球・ムギ球もありました。お母さんたちの訪問が多いわがブログで、このようなことを書いても意味不明だと思いますが、小学生だった私はガンダムのAパーツと、車のプラモと瞬間接着剤でくっつけ、「ガンタンク」ならぬ「ガンカー」だと遊んだこともあります。今のおもちゃ屋さんは品揃えは豊富ですが、モーターのような「ただの素材」はなかなか売られていないと思います。マブチの水中モーターなんて、昔は当たり前のようにあったのに、今は「お取り寄せ」商品です。

ただの素材から、作品の完成度はどうであれ、動くおもちゃを作ることができるのは感動に値することだと思います。想像力もあがるのではないのでしょうか。

夏休みが近づき、学校では自由工作のための材料を紹介するパンフレットが毎日のように届いています。しかし、できれば出来合いの、同じ作品を作るより、自由に材料を集めた作品を作る経験をさせてあげられたらなと思います。田宮の楽しい工作セットを利用して、何か面白いものが作れたらいいなとも思います。

今日は、普段めったにしない、「予定していた授業をつぶす」ことをしました。
何より、子どもたちの熱中ぶりに負けたのでしょう。

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コメント
--いいですねぇ--

おもしろい!
いいなぁそんな授業。確かに私が子どものころには少ない小遣いをためて、一つ一つパールを集めてラジコンとかを作っていたものです。

しかし、いまは完成品が安く売られているためにどうしても、自分で作るということをしないですよね・・・。

やっぱり、自分で作らなければ考えないですし、楽しみも分からないですよね。本といい授業されてますね。子どもがうらやましい(^^)

リンク張らせて頂きました(^^)
by: AKI.S * 2006/06/16 22:00 * URL [ 編集] | page top↑
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予想通り いろいろ途中で意味不明になりました。(笑)

以前、中学生向けの教材に関わる仕事をしていたのですが、理科で苦手意識がもっとも高かったのが「電流」の分野でした。

中学校の理科の先生にお話を伺う機会もあったのですが
「太陽の動き を教えようとしても、日が西に沈むという感覚が身についていない」
「分解者を教えようとしてもミミズをあまり目にしたことがない」
など学習以前に体験が不足していると嘆いていらっしゃいました。(とくに都市部のお話だと思いますが。)

「電流」も小学校のときに、このような体験学習をしていたら、中学校へ行ってさらに学習したときにピンとくるものがあるのだろうなあと思います。

うるとらまる先生のもとで学べる生徒は本当に幸せだと思いました。うらやましいです~。
(私も電流が苦手でした・・・。)

リンクしていただいた上に、先日のコメントまでどうもありがとうございました! 
by: 教員パパの妻 * 2006/06/16 22:29 * URL [ 編集] | page top↑
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コメントありがとうございます。

学校で行うことって、時代の流れから遅れてもいいと思います。

パソコンや携帯電話など、いろいろな道具を使いこなすことも大事なんですが、仕組みそのものを考えたり組みたてたりする学習も必要だなと実感しました。

皆さんのコメントがこれからの励みになります。ありがとうございます。
by: うるとらまる * 2006/06/17 02:56 * URL [ 編集] | page top↑
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