ビニール袋を食べたら? どぉ?
2006 / 05 / 27 ( Sat )
金曜日の社会の時間は「スペシャル授業」でした。
普段は教科書や資料をもとに「分かること」「分からないこと」を読み取り、考え合う指導を続けているのですが、昨日は教科書に載っていないことを教えました。

前回の社会の授業で「ごみの処理の移り変わり」を教えました。60年前は買い物は買い物カゴで買い物をしていたのに、30年ぐらい前になるとスーパー袋が多くなったこと。ゴミを土の中に埋めて処理していたものを、収集車で回収したり、分別するようになったことを子どもたちは学びました。

その時、ある子が「分からないこと」として、このようなことを言いました。
「うちのお母さんは買い物の時、買い物カゴ持っていくよ。先生。」
この一言で、教室中が騒然となりました。そうですよね、子どもにとって社会の入口は家庭生活ですから、反応は様々でした。

そこで昨日の授業は「買い物カゴについて」。
↓黒板の記録

kouban6261


子どもたちは、まずスーパー袋の便利さについて考えました。
買い物カゴより便利なのは、「軽いこと」「たためること」「水を通さないこと」「タダなこと」と意見を出しました。

次に、担任は「スーパー袋」の原料を問いました。これはクラスで一番の情報量を誇る子も分からない様でしたので、担任は資料を提示しました。スーパー袋もプラスチック同様、原料は原油です。子どもたちは驚いていました。さらに「原油をこのまま使い続ければ、あと40年ぐらいで無くなるよ」とも。このことを知らない子達はショックのようでした。車、家庭用品など、あらゆるものが原油に頼っているのが、今の世の中ですから。

話を変えて、捨てられたスーパー袋の話をしました。木曜日の総合学習で川を眺めていた時に、スーパー袋も流されていました。子どもたちにどこまで流れていくかたずねたところ、「海」とすぐ答えていました。担任はツッコミました。
「海まで流れていたスーパー袋は、溶けますか?」
「燃えますか?」「蒸発しますか?」
子どもたちは「そんなことないじゃん!」と強気の反応。
そこで、私はネットで見つけた資料を読み上げました。アメリカの海洋調査機関のもので、「1年間に10万羽の海鳥と1万頭の海洋哺乳類が、人間の出したプラスチックやビニールを食べてしまい死んでいる」というものです。

海に浮かぶビニール袋は、クラゲのように見えてしまうそうです。
ペットボトルのふたを餌と思い、雛鳥にあげてしまう鳥もいるそうです。

「例えば、あなたがビニール袋を食べたら? どう どんなふうになる?」と子どもに聞きます。子どもは黙って答えられません。授業としたらこれで十分です。

私が子どもの頃の記憶では母親は買い物かごを持って買い物に出かけていた気がします。そして、近所にスーパーマーケットができ、気がついたらスーパーの袋が「当たり前」の生活でした。便利さを追求するあまり、環境を破壊する原因を作っていたことを知らずに私は育ってきました。

実家が愛知なので、昨年の愛知万博は、地球環境について考えるよい機会になりました。思ったことは、地球を守るということは、ほんのちょっとした努力でできるということです。そして教師としての自分は子どもに正しい知識を伝えていくことだとも感じました。今回の授業も、これからの時代の「当たり前」になっていくことと思います。レジ袋有料化もそんなに遠くない未来の話ですから。

子どもたちのノートをアップしておきます。
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「社会の学習ではじめて考えた」という言葉、私はよかったと思います。社会の学習とは「風が吹けば桶屋が儲かる」ことを学ぶのです。

社会でゴミの処理について学ぶことは、もう少しで終わります。でも、子どもたちの学びたい気持ちは総合で実を結ばせたいとも思います。

総合的な学習の時間を成功させることは、アイデア次第だと思います。
ただ、アイデアだけの総合は失敗してきたことも事実です。
私は、総合と各教科を有機的につなげていくことで、総合の時間のよさが活かせるものだと確信できる様になりました。

↓長々と書いてしまいました。読みやすいブログは200字程度だそうです。私は全然ダメですね。
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追記として・・・この記事を読んだ「おこりんぼママ」は、「そんなの当たり前じゃない。」と言いました。確かに、うちの子は3年生ながら、このことを既に知っています。「おこりんぼ」曰く、2才の時ぐらいから、外を歩き始めてから「ゴミを川に流すとイルカさんが死んじゃうよ。」と言い聞かせてきたそうです。今回の授業では、子どもの感想が深いところまで辿り着いている子と「原油がなくなると便利な生活ができないから、ムカつく。」という子など子どもの意識に大きな差が見られました。この差はお母さん達が「水を無駄に使わない」「ゴミは外に捨てない」など、普段から子どもに言い聞かせている小言の差と同じではないかと私は感じています。
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コメント
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いつもおおきな買い物かごを下げて
パリジェンヌ気分で買い物に出かける
namiママです。
こんにちは。
一連の授業報告 大変参考になります。
「初めて考えた… 」いわせてみた~い。
一番うれしい反応ですね。
by: namiママ * 2006/05/27 13:15 * URL [ 編集] | page top↑
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先生の授業を受けなかったら
ずっと考えないまま生きていってしまう子も
いるかもしれませんね。
私も子どもを産んで初めて、環境のことや
食の安全性について、自分のこととして
考えられるようになりました。

最後のおこりんぼママさんのコメントを見て
家庭でできることもいっぱいあるんだなあと
思いました。
うちでも取り入れさせていただきます。ありがとうございました!
by: 教員パパの妻 * 2006/05/27 19:27 * URL [ 編集] | page top↑
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山が好きで、夏旅行によく行きます。
旅のようにゆったり時間のある時は、
”とっていいのは写真だけ、残していいのは足跡だけ”と刷り込んでいますが、やはり普段の刷り込みが肝心ですね。先生の授業を、さっそくダイ坊にも教えたいと思います。

ゴミはその辺にポイしないで、自分のポッケに入れて、ゴミ箱をみつけたら捨てなさいor家で捨てなさいと、これだけはウチも小さい頃から言い聞かせてますが、肝心の私がポッケチェックを忘れ、洗濯後に”あーー!!”ってこともあります(汗)
by: ダイ坊の母 * 2006/05/27 20:55 * URL [ 編集] | page top↑
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いつも楽しくみさせてもらっています。
授業もしっかり組み立てられてすごいなと思っています。
私は教材研究をする気持ちのゆとりができません。
本当は授業に時間をかけるべきなのに、、、。
分かっているけどできない、、、。
どうすればいいのでしょう。
by: おたふく * 2006/05/28 13:32 * URL [ 編集] | page top↑
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