少しずつ現実味を帯びてくるんだろう。
2011 / 03 / 13 ( Sun )
成績表の提出が終了した金曜日。朝、年休の申し込みをした。

午後、子どもたちを帰した後、役所に行き、確定申告をしたかったからだ。
昨年行った喉の手術代で、わが家の医療費は明らかに限度額を越えた。
ようやっと、年度末事務から解放されたワタシ。いかねばいかねば。

帰りの会。子どもたちに、年度末テストの合格シールを配っていた時に、
その揺れは起きた。明らかに、揺れる校舎。

子どもたちが大騒ぎする。
「騒ぐな。」
おそらく日本で一番防災訓練をするだろう静岡の子たち。
この一発で、子どもたちは口をふさぎ、急いで机にもぐる。

長い揺れがおさまり、教室のテレビのスイッチを入れた。
「三陸沖か」
そして「すぐ運動場に非難せよ。」という指示が入り、子どもたちを誘導する。
さすがに、子どもたちの顔にも遊びが無い。スムーズに避難完了。

ただこの日は金曜日。
帰りの会の時に、もう既に上履きを袋にしまっている子が多かった。
玄関を出るときに戸惑った。中には靴下のまま外に出る子もいた。
これは、今振り返ると大きな反省材料。

うちの町は震度4。
子どもたちに「防災頭巾」を持たせ、下校させた。
そして、校区内パトロールの指示発動。
子どもたちは無事、家に戻ることができた。

「あ、確定申告・・・・・・・・・・。」
当然ながら、学校に戻った時刻には役場は閉まっていた。



そんな思いをして、週末。
実はワタシの誕生日でもあったが、さすがに大騒ぎできるほど、テンションは上がらなかった。
津波のニュースに圧倒される。
ニュースを見るたび、増える死者・行方不明者の数。
非常時のテレビ・ラジオ。

思い出した。阪神大震災の時のあの不気味さだ。
「ありえないこと」が起こると、どうも頭の中で、現実味をなかなか感じさせてくれなくなる。
津波も実は映画のワンシーンで、当然CGを使っているような気がした。
流される車も実は発泡スチロールではないかと。

原発のニュースからだろうか。
放射能の値が高くなった・・・というニュースで、家の換気扇を閉めた。
外で遊んでいる子どもたちをやけに心配してしまうようになる。

「いつ東海地震が起こるか分からない」・・・と言われつづけて、30年近い静岡。
でも、相変わらず、大地震は起こらない。
運がいいのか、万が一の時にはもっと酷いのだろうか。
スーパーの棚はガラ空き。100円ショップの懐中電灯・電池は売り切れ。
週末は、やはり不気味な感じがした。


やはり、教職員としての思いがめぐる。
地震が起きた時刻は、学校としては生死を分けるものだったのかもしれない。
低学年の子で、金曜日が4時間授業なら、どうだろう。
5時間なら帰りの会の真っ最中で、まだ校舎にいられたはずだ。
幼い子たちが下校中に、津波に巻き込まれていないだろうか。
低学年担任の先生は、よく子どもたちに着いていくことも多いがどうだろうか。
被災地の先生方は、きっと家に帰れず、避難所の運営をがんばっているのだろう。
孤立した地区の中には、子どもたちと恐ろしい夜を明かした先生ももあるのだろう。

いずれ多くの証言が報道されることだろう。
わたしたちは「糧」として、耳を傾けなければならないことだろう。



下校する時に、ちょっと特別支援めいた子がワタシに言った言葉が耳に残る。
「いやぁ、無事でよかった。
 先生、今日友達の家に遊びに行っていいの?」


ワタシとしては、
「それは、家の方とよくお話して決めてくださいね。
 ただ、東北の方の、静岡よりもっと酷い揺れをしたところの
 あなたと同じ小学3年生が今、どんな思いをしているのか、
 想像してみてくださいね。」
と答えるだけだった。

 うちのトウヘンボク君も、テレビを見るものの、どこかまだ「対岸の火事?」と思っているのかも。
 いや、「テレビの向こうの火事」なのかもしれない。

 幸い、うちの地方には何も被害がなかったものの、明日からは停電が始まることが決まっている。
給食は作ることができないので、明日から「お弁当持参」なんだそうだ。
でも、午前6時20分から停電だとしたら、ちょっとでも寝坊したらお弁当間に合わないな。
また、登下校中に信号機の灯りが付かなかったら、また仕事が増えるのだろう。

 そうしたら、この静岡でも、大震災だったということが現実味を帯びて感じることになるのだろうと思う。


もちろん、この地震で被災された方の苦労や悲しみに比べたら、大したことは無い。

命を落された方のご冥福を祈るとともに、少しでも多くの命が救われることを。





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