この仕事は恐ろしいと思うんだ。
2010 / 12 / 17 ( Fri )
昨日の夕方で、希望面談が終わる。
家に帰ると、ドドッと疲れが出た。肉体的ではなく、精神的なもの。
保護者と子どもについて話すって、やはりしんどいんだ。

面談をしている最中、思った。
「この仕事、サギ師にもなれるな」と。
いいことばかり言えばいいんだ。
別に保護者が、子どものことを毎日教室に来て見ているわけではない。
どんな嘘でも、本当のように聞こえてしまうのだろう。
だから、いいことばかり言えばいい。どんなに楽なことか。

冷え汗がどっと出た。
そうだよね。具体的に子どもの表れを紙に書いて、
保護者に渡しているけど、それはとても怖いことだ。
話すだけなら、子どものよくない表れをオブラートに包んで話すことができる。

ワタシだって、子どもの親だ。
自分の子どもが「いい子」であること、「できる子」であることを期待している。
いや、そうだと思い込んでいる。

今回は「希望」面談。
こちらから、「来ていただけませんか?」と言う方は、やはり特別支援の面でも、
生活や学習の表れの面でも課題が残る子の保護者が中心となる。

よさも紙に書いた。でも、「課題」も書いた。
その「課題」を聞いて、喜んでくれる方は少ないだろう。

ずっと、悩むことなんだろう。
そんな辛い思いをさせてしまうのなら、いっそ話さなければいいんだ。
知らぬが仏でもいいのではないか。


疲れがどっと溜まるのは、きっとワタシもこの思いと葛藤していたからだろう。

でも、伝えるしかない。真実を、いや、この言葉は適当ではない。
「担任として目の当たりにしたことを、今までの経験に照らして、
 どのようにとらえているか」を伝えた。

もちろん、残りの3ヶ月でどのような手立てをうつかということも。
そして、来年度やこれからもっと先を見通して、今からできることも伝えた。


ワタシが子どもの頃と比べて、今のこの国は「不安」に覆われた国になってしまっていると思う。
自分の仕事のことだけに限ると、不安だからこそ、教育書が売れていると思う。
「○○することで、成績が上がります」
「□□することが、母親の務めです」みたいなもの。
でも、それって、本来あったはずの「子どもの育て方」が分からなくなってきたから、
第三者の意見に頼るというか「すがる」思いがあるのだろう。


今回の面談で、そんな思いに応えられたのだろうか。
保護者の気持ちに不安だけ与えてしまってはいなかっただろうか。
「希望」を示すことはできたか。

親だって、子どもとともに育つんだ。
悩んでいい。不安になっていい。
ただ、できれば「子どもとともに」「子どもの成長を喜んで」育てていこうよ。


この仕事は恐ろしい。
自分の一言ひとことが、重い。
たぶん、ワタシの思っていること以上に、重いんだろう。
恐ろしい。


ただ、いいことばかり言うことは、絶対にしてはならないと思う。

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コメント
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いつも読み逃げしてます。。。
ごめんなさい。。。

母として、自分の子どもの正しい姿を認識しなければ、修正する機会を失うと思います
先生は敵ではなく子どもにとっても親にとっても味方です。
自分一人で育てられるものではないからこそ
先生(第3者)の目って必要なんだと思います。
良いことしか言わない先生の言葉は、逆に信用できません。。。
見てないのかな?って思ったりします。。。
by: 花散里 * 2010/12/17 11:42 * URL [ 編集] | page top↑
--同感です--

 ずいぶん前からブックマークに入れさせています。小学校の教師です。

 久しぶりに読ませて頂いたのですが,同感だったところがいっぱいあったので,一言。

 私も,言葉を選んで言っているつもりですが,最後は何となくどよ~んとした空気になってしまうことが何度となくありました。

 そのたびに,「あんなこと,言わなくてもよかったかなあ・・・」と後悔です。

 本当に「うそ」でも並べ立てても親は何も分かりません。でもそれでいいのかな,っていう思いもあります。

 いつも保護者には,「教師と親は子どもをはさんで向かい合わせにいる(つまり対立すること)ものではなく,同じ側に立って子どもを成長させていくものですよ」と言っているのですが,その真意が伝わらず,寂しい思いをすることがあります。
by: まなび * 2010/12/19 19:47 * URL [ 編集] | page top↑
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